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本について知ろう

製本の種類

上製本

本文と別仕立ての厚い表紙(ハードカバー)でくるんで製本

並製本

中身と表紙を同時にくるみ、三方を仕上げ裁ちした製本

上製本=角背・丸背
並製本=角背のみ 

綴じ方

無線綴じ

背に当たる部分をのり付けし、表紙を貼り付ける
ページをバラバラにしてから接着する


アジロ綴じ

無線綴じを改良した綴じ方法
オフセット印刷で製作する上製本の主流な綴じ方法の一つ
ミシン目状のスリットを入れ接着剤を浸透させる


中綴じ

2つ折りにした用紙の中心を針金(ホチキス)で綴じて製本


平綴じ

重ね合わせた用紙の背の近くを、針金(ステープラ)などで綴じる製本


糸かがり綴じ

糸を使って本を綴じる伝統的な上製本の綴じ方
厚い本に対応でき、製本強度が強く、大きく開いてもページが脱落しないことが最大のメリット


ミシン綴じ

本の中心を糸で綴じる
薄い本(20枚程度)、見開きページなどにおすすめ


スクラム製本

中綴じと同様、2つ折りにした用紙を重ね合わせてまとめ、針金や糸などで綴じない


本の部位


本の上の部分


本の下の部分


表紙

書籍本体の一番外側の部分


表紙の両面、背の近くに刻まれている文字通りの「溝」で、本を開きやすくするための加工


本を綴じてある部分で本の背中、外側


カバー

表紙を覆うようにかけられる紙 本の印象を決める役割が大きく、デザインや質感にこだわりが求められる場合が多い 「ジャケット」とも呼ぶ


表紙の上に巻く細い紙、通称「腹巻き」 本のキャッチコピーや推薦文など宣伝文句を書く 書店に流通させる場合には必要


そで

カバーや帯をかける時に、表紙の内側に折り込む部分


小口(こぐち)

本を開く側(背の反対側)


束(つか)

本の厚さのこと 「束幅」とも言う


のど

本を綴じている側、小口の反対部分


見返し

表紙と本の中身を接着するために用いられる紙 一般的には表紙や本文とは違う色の紙が使用されることが多い 表紙にくっついている側を「効き紙」、くっついていない側を「遊び」と言う


本の内容がいくつかの部分に分かれている時に、その区切りとして入れられるページ


花切れ(はなぎれ)

背の接着面に貼り付けた布、「花布」とも書く 元は補強のために付けられていたものだが、現在は主に装飾用で付けられる


しおり(スピン)

布製のしおり 花切れと背の間に糊付けされている 「スピン」とは英語ではなく日本独特の呼び方で、英語ではブックマークまたはブックマーカー


本文の部位


版面

本文が印刷される範囲 (はんづら・はんめん)


章題や短編の題名などを表示 レイアウト位置は天地いずれでもかまわなく、小口側に置くこともある


ノンブル

ページを表示 「番号」という意味のフランス語で、柱同様、レイアウト位置は様々


キャプション

写真や図版を掲載するときは、必ず解説文を付記するようにする


字間

文字と文字の間隔 通常は活字の大きさそのままに並べる「ベタ組」にする 句集や詩集などでは活字と活字の間をわざと空けて、読みやすくすることもある


行間

行と行の間 通常の組版では、文字の大きさの半分(半角)以上の空き幅にする


通常は1段ですが、原稿の量によっては、2段組や3段組にすることもある


段間

2段組以上にする時の、段と段の間 通常は2文字分以上空ける